8/11_12 木から紙を作るWS @うちこ山村クラフト研究所
1日目 木の採取>皮剥ぎ>へぐり
ワークショプの始まりは、早速原料の木(コウゾ、ミツマタ)を見にいき、その場で採取。
うちこ山村クラフト研究所のすぐそばの山には、和紙の原料となる木(コウゾ、ミツマタ)が自生しています。町史によると、50年以上前は、この地で主にミツマタを栽培しており、ここから現在では車で30分ほどの五十崎の紙漉き工場(現 天神産紙工場)へ卸していたそうです。その時の残りが野良ばえし現在に至っているのではとのお話し。
このワークショップを始めた2021年より前までは、それら木々の存在を知られることなく山の整備時には他の草木と一緒に刈り取られていました。本ワークショップでは、子どもたちの夏休み、自由研究の題材にも選んでいただけるよう、夏の時期、刈り取られてしまう予定だったコウゾ、ミツマタを少し分けていただいています。
※本来、和紙の原料となる木々を採取するのは冬の時期に行います。
写真 左から:自生しているコウゾの木/木の説明を受ける子どもたち/ミツマタの皮剥ぎ
和紙ができるまでの原料処理の様子を順番に並べたもの/茶色い外側の皮を削る「へぐり」と呼ばれる作業。コウゾとミツマタ2種類の木の皮を親子で力を合わせてへぐりました。
1日目の作業終了。会場となっている場所、うちこ山村クラフト研究所のお庭には、毎年鮮やかなお花が咲き誇ります。研究所の中にも和紙が至る所に使われていて、子どもたちも興味津々に見て回ってくれました。この日の夕食は、参加者さんとスタッフで、所長が捌いたというしし肉の振る舞いバーベキュー。すぐそばの畑から採れたてお野菜も一緒に。
宿泊は研究所から徒歩3分ほど、去年の春できたばかりのたどビレッジさんへ。
2日目 木工房の見学>打解(だかい)>紙漉き>世界の紙のお話し
2日目は初めに、研究所 所長の工房、木工の現場を見学いただきました。器を機械で作る様子を実際見せていただきました。研究所に戻ってからは、昨日の続き、一番の力作業。木の皮を叩いて柔らかくする「だかい」という作業。コウゾとミツマタそれぞれ分けて作業をしました。子どもたち曰く「ミツマタの方が叩きやすい(柔らかかった)」と。
大変な作業の後、休憩を挟んでからいよいよ紙漉き。一人一人、コウゾ100%とミツマタ100%でそれぞれ紙を作りました。お庭から摘んできた草花で装飾。最後は、世界の紙漉き工房を巡られたkami/(かみひとえ)「世界の紙のお話し」。
各国の原料(植物)や、漉き方、作られ方を、実際紙を触りながら学びました。
紙の乾燥中に、この日のお昼も所長の振る舞い料理。猪肉入り野菜たっぷりカレーを全員でいただきました。
1日目は、ちょうど大型台風が近づいてきている時期でしたが、幸い風の影響はなく(雨は予報よりザーザーでしたが;)、2日目にはからりと晴れ、無事1泊2日でじっくり開催することができました。参加いただきました皆様2日間お疲れ様でした!
紙の”原料”採取はもちろん、ワークショップで使用しているへぐり作業用の”ナイフ”、だかい作業時の"木槌"、紙づくりに欠かせない”漉き枠”も全て”木”で、”MADE IN UCHIKO” づくしのワークショップでした。
写真提供:「きせつ×おんがく×そとあそび」プロジェクト 主宰 樋口拓様
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